東京フォーラム概要

第1回核不拡散・核軍縮に関する緊急行動会議開催

 広島平和研究所は、外務省の外郭団体「(財)日本国際問題研究所」と共催で8月30、31の両日、「核不拡散・核軍縮に関する緊急行動会議」第1回会合(次回からは『核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム』)を東京都内のホテルで開催した。1999年夏までに計4回開催し、提言をまとめる予定。第2回は12月18、19の両日、広島で行われる。同会議は1998年5月に行われたインド、パキスタンの核実験を受けて、当時外務大臣だった小渕恵三首相が提唱。会議は自国政府の見解に捕われず、個人の立場で自由に意見を述べてもらおうと非公開で行われ、核保有国や印パ両国をはじめ、核開発を放棄したブラジル、アルゼンチンなど16カ国から18人の専門家が参加した。

 会議終了後、記者会見を行った明石康所長(当時)によると、会議は「一般討論」「南アジアにおける核兵器開発関連問題」「核不拡散(NPT)体制の維持・強化と核軍縮の促進」「閉会セッション」の四部からなり、印パ両国の核実験に対する対応や国際的核不拡散体制の改善、強化の方途、核軍縮の課題について意見交換した。会議全体を通して参加者からは、南アジアのような地域レベルでの核不拡散・核軍縮と核保有国を中心とした地球規模の核軍縮に同時に、並行的に取り組む必要性があるとの認識を得られたという。明石所長(当時)は「核廃絶という目標をいかにして達成するかという道筋、方法というものがこれからこのフォーラムで究明されていくと信じている。各国政府に対して説得力のある提言をまとめたい」と話した。

主要な論点は次の通り。
・ 印パは加盟国ではないが、世界187カ国がNPTに加盟している現在、NPTは世界的な国際法の一部になっているとも考えられる。印パの核実験は、NPT体制にまったく逆行するものであり、決して是認してはならない。
・ 核実験の問題は厳しく取り上げるべき。他方、両国を孤立させてはならない。経済制裁には限界がある。
・ 両国に核を放棄させることは難しいが、実戦配備・使用を阻止し、核に頼る政策を放棄させるための手段が必要。そのためには両国を含むアジア地域の信頼醸成措置、対話の推進を図っていかなくてはならない。
・ NPTは差別的な側面はあるが、核不拡散のため不可欠の枠組みであり、維持され、強化されなければならない。
・ 核軍縮に必要な整備された検証措置について検討しなくてはならない。また、核兵器と同様に大量破壊兵器である化学兵器、生物兵器についても同時に管理していかなくてはならない。

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